ゆきももこの猫夢日記

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川崎市猫虐待里親詐欺事件第2回公判(後半)

関連日記【川崎市猫虐待里親詐欺事件第2回公判】より続く~



いよいよ被告人の尋問になりました。
被告人は、一貫して【悪びれず、言葉多く】な態度。

◆弁護士の尋問により

事件当時無職であったが、月に2回は面接を受け、就職活動に励んでいたこと
仕事については医師からは無理にしなくて良いと言われたこと
障害者支給は手続き中であること
過去の仕事中に躁鬱になったのは上司のイジワルのせいだということ

などを答弁する。

言葉数が多く、上司に虐められたことなどは得意げにも見えるくらいの話しぶり。
笑いも混じる。


父親の仕事を丸々引き継いだのか?

「いえ、丸々は(笑)」

履歴書を書く時に苦痛とか?

「苦痛ですね(笑)」

それはなぜ?

「間違えないように書く、文字をうまく書く、というのが苦痛。字が震えるのも苦痛。その3点ですね。」

虐待もストレスからか?

「そうですね。」

なぜ猫だったのか?犬は?

「猫が馴染みだった。ワンちゃんは鳴いちゃう(笑) 亀でも良いかなと思ったが(笑)亀は水槽を洗うのが面倒(笑)」

(笑い連発・・・)

猫以外に暴力は?

「3人の子供がいるが手を挙げたことはない。妻には喧嘩の時にビンタ数回(笑)」

子供とは今も会うのか?

「頻繁に(笑)今も面会に来る(笑)子供とも遊ぶ(笑)」

(離婚して妻側に引き取られた子供達からも今なお慕われている良き父親だと言いたいのか。)



「5月(事件最初)に猫に求めたものは?」

「癒しですね。」「実は昔インコも飼っていたが、かごを開けた時に飛び出して蛍光灯にぶつかって死んだ。こんなにすぐ死ぬなら可哀相だね、と言ってもうそれから飼わなかった(笑)」

(インコのカゴを部屋で開けたとたんに死ぬほど蛍光灯にぶつかったりするだろうか?)

猫達を虐待した時の心情について質問され、

思い通りにいかなかったからか → 「はい」
腹を立ててやったのか → 「はい」
征服感のようなものを感じたのか → 「はい」

それらは躁鬱病が関わっていると思うか

「躁なら躁がずっととか欝なら欝がずっととかではなく、躁と欝がぐるぐる瞬時に入れ替わる感じ」 

(弁護士の立証1の『ラピットサイクル』をここで主張!)

被害者に猫を殺したとメールで伝えた時の気持ちは?
自分ではやめたいのにやめられなかったのでこれでやめられる、というようなことを言い、自分で行っていたおぞましい所業を心では止めたいと思っていたような主張。

グンとニコルの世話をどうしていたかを質問された時は「おトイレしたらすぐきれいにしてあげたり、お水もすぐ換えてあげたり・・・」と、やたら「お」をつけた話し方をしていたが、この質問の時も、「もう疲れちゃった」「猫ちゃん」「ミスティちゃん」「大事な、猫ちゃん、ミスティちゃん」というような、なんとも【良い子】ぶった話し方。

(被害者や傍聴席一同にとっては、「殺したくせに、被害者の前で『ちゃん』なんか付けるな!」と感じたと思います。)

被害者から「警察に通報する」と返事が来た時の気持ちは?との問いに、動物愛護管理法、と言おうとしてなかなか言えず、笑う。

「動愛法で、虐待は罰せられると多少なりとも知っていたので、処罰を受けるだろうな、と思った」

それは自暴自棄な感じ?それとも反省?

「後者です!」 大きな声で即答。

自分の行動をどう思っているか?

「けして少なくない頭数の猫ちゃん、14、5匹だと思いますが、猫ちゃんが成仏できるよう日々祈ってます。実際世間に出て、社会に出て猫ちゃんに関わらないようにした方がよいのかもしれませんが、ボランティア活動に身を呈してもよいのではないかと思ってます。」

(あまりに身のほど知らずと言うか、罪や自身をわかっていないと言うか、この身勝手発言には傍聴席一同どよめきと忍び声が漏れる。)  
(被害猫の数をどうしてはっきり言えないのか!? )
(それに、ここでも被害者への謝罪の言葉はなし!)

◆被害猫の数

弁護士は、席を立ち、被告人の元に行き、嘆願書を見せて被害猫の数を問う。
嘆願書に書いている数の数12組20匹ではなく、14、5匹であると答える被告。

(嘘!わかっているだけで20匹以上いるのはわかっているのに、平然と嘘を言う被告!)

「もしかしたら20匹近いと思うが、20匹を超えることはないです。記憶としては14、5匹なので、そっちが正しいです。」

(嘆願書は被害者が数を割り増しして作ったかのようにするための尋問。)


ここで弁護士からの尋問が終了。
すると、被告は突然「ちょっと良いですか。一言だけ」と言い出す。


◆被害弁済についての廣瀬の発言

「自分はお金がないので、被害弁済は長い目でみてほしい。よろしくお願いします。」という内容。
裁判官に向って、規律して一礼。

(お金で解決できることではない!心から反省し悔いてくれれば、被害者の心はどれだけ救われるだろう。それがまったくわかっていない!)



◆検察からの尋問

ここでの被告は、【てへぺろ笑い】炸裂といった感じでした。
話すのが嬉しい、聞いてもらえるのが楽しい、というようにも見えました。

父親から猫を飼ってはいけないと言われたのに、どうして飼ったのか?の問いに

「飼いたいものは飼いたいって感じですかね(笑)」

インターネットの掲示板から猫をただで手に入れるようになったのはなぜか?の問いに

「お金をかけてまで飼うものではないし(笑)」

被害者について、商売の業者からではなく猫を愛して保護活動をしている人から騙し取ることについてどう思っていたのか?との問いに

「猫に愛情を持っている人たちだなあ、熱心に活動しているなあと思った。」
「(騙し取ることは)黙っていればそうそう見つからないと甘く捉えていた(笑)」

検察は、ペット業者と違って保護活動をしている人達が、猫を大事に育て、適正に飼育できる人に譲渡するために審査等行い、幸せにしてもらえると信じて譲渡していることを再三主張してくださいました。
そうした、被害者達から猫を騙し取るということの惨さ、被害者に与えるダメージなどは考えなかったのか?との問いに、

「そこまでは考えが及んでなかったですね。」


◆虐待の仕方、心情

(ここでは、沈黙する場面もありましたが、自分の所業を思い出して悔恨の念で言葉が出なくなる、というのではなく、正直に思い出せない、という沈黙であったと思います。)


スキとキラを放り投げて頭を踏みつけた時の感触はどうだったか?との問いに

「逆上してたので正直。。。(沈黙)」「覚えていない」

数回踏んづけて、その後顔を確認したということだが?との問いに

(逆上していて覚えていない、と言いながら、切れ切れに話し続け)

「数回踏み付け・・・タバコをにじるようにして顔を確認したら歪んでいたので・・・」
「やっちゃった!」「やっちゃったな!と思いました。」

やっちゃった、というのは?

「血が、階段の踊り場が血糊でだいぶ汚れて掃除しないといけないな、残酷な現場になってました(笑)」

スキを殺して部屋に戻ってどうしましたか?

「キラが怯えて威嚇したので、じゃあお前も同じ目に遭わせてやると、同じように放り投げました。
「こう・・・(片手を出しガチャポンを回すような手つき)、アパートのコンクリのところに顔を正面から数回ぶつけました。」

右手で小さく丸めて前に突き出すように手を差し出してましたが、投げたのではなく、ぶつけたということですか?その後、顔を見たんですか?

「はい。スキは歪んでいましたがキラは歪むと言うより潰れていました。」

(平然と残酷な描写を正確に述べる被告!)

よく観察してますね。と検察に言われ、「あ(笑)はい。」


◆躁鬱病で精神喪失状態だったと主張

マルとパクをもらうと決まっていたのにさらに続けてスキとキラをもらったのはなぜか?

「どの猫を幾日にもらってといった、日にちの前後関係がマヒして覚えてない。」

今回の事件の間も躁と鬱がぐるぐるしていたのか?
逆上すると歯止めが利かないという自覚はあるか?それは病気のせいか、性格のせいか?

「(書き取らなかったが、やたら長い前置きをして)性格か躁鬱か自分では判断できない」と。


◆躁鬱病について

検察の尋問が終わり、裁判官から「薬は飲んでるんですか?飲むとある程度抑えられるということですか?」と質問あり。「はい」と答える。

事件当時は飲んでいたか?

「やや雑でした。一気に3日分とか(笑)」

(あくまでも、犯行は逆上したから、逆上するのは病気のせいで、その病気は薬で抑えられるという主張。)

検察からは、「主治医の診断書に躁の時に見られる症状は、【怒りっぽくなる】ではなく【浪費】とありますよ、自分で自覚したほうが良いですよ」、と指摘される。

(自己の症状を把握していないのは、病気の治療に前向きに取り組んでいるという被告や証人(両親)の主張と矛盾するということ。)


◆裁判官より

癒しが目的と言っていたが、猫を飼ったのは癒しが目的だったのではないのか?

「そうですね。この後何らかの形で刑を与えられて実社会へ出て行くと思いますが、正直猫とは関わりたくないです。(笑)」

(問いへの答えになっていない!それに弁護士からの尋問の時には「ボランティアになって尽くす」ようなことを言っていたのにここでは「関わりたくない」!やはり、先の言葉は心から出たものではなかったということなのでは?)


被害者の心情は被害弁償を受け入れる状況でないということはわかっているか?
署名が数万あるということについて、どう考えているか?

「社会的反響というか、猫を愛する方が多いんだな、私が思っていた以上に反響が大きいんだなと。」

(最後の最後まで被害者への言葉はなし! )


◆求刑

検察より、執行猶予なしの、懲役3年が求刑されました。

検察は、被告の犯行を【積極的】【狡猾】と述べ、被害者は利益目的の業者ではなく、猫の保護活動に真摯に従事している人達であること、その里親探しの仕方も審査や契約書をもって慎重に行っていたことを強調、その被害者の受けた精神的苦痛の大きさを訴え、この犯行が単なる【動物愛護法違反】ではないと主張、被告が初犯であることを考慮しても、その被害数の多さ、供述時の悪びれない態度などから、厳罰に処すべきと述べました。

(この間の被告は、また閉眼で無表情でしたが、しらっとした感じ。)

弁護士は、事実争いはしない(事実は認めるということ)が、初犯であることと、躁鬱病であること、すでに社会的制裁を受けていること等から執行猶予付きが相当である、などと述べました。

(この時、被告は目をぎょろっろ開け、傍聴席を見たり、また閉じたり。)


◆被告の最終陳述

「14、5匹のかわいい猫ちゃんをいとも残虐に殺してしまったこと大きく反省しております。亡くなった命はもう戻ってきませんが、これから不幸な猫ちゃんが一匹でも出てこないことを祈って私自身、殺してしまった猫ちゃんの成仏を一生かけて祈って参りたいと思っています。ありがとうございました。」



以上です。



閉廷、17時ジャスト。
次は5月23日 13:30~ 同法廷にて。【判決】になります。


帰り道の電車から書いたように、閉廷してからは、傍聴席一同、抑えていた怒り、悲しみが一気にどっと溢れて、涙がこみ上げるのを我慢できませんでした。
あの両親の「たかが猫くらいでとんだことだ」とでも思っていそうな態度。横柄な話しぶり。
被告の、笑い混じりの供述。惨い殺し方。
被害者に対しどう思うか?と何度か問われたにも関わらず、とうとう一度も謝罪の言葉がなかった被告。
被害者の方達が掲げていた写真に写った、愛らしい、愛らしい子達。なんの罪もない、無垢な子猫達。
幸せにね、元気でね、と送り出した、その直後に大事な子を殺されていた被害者の方達。。。

今も日本中で、同じような犯行が起きているのです。
たくさんの署名や被害者の思いが、裁判官にどうか伝わりますようにと、40時間近く経った今も、胸が苦しくなる思いでいます。

初犯で求刑が3年だと、実刑は難しいのでは?ということを言う人もいましたが、来ていた報道の方からは、「(実刑の)期待はできる」とも聞きました。

あとはもう祈るしかありません。


最後に、被害に遭った子達の写真を一枚だけ、被害者の方達のご了承を得ましたので、ここに載せます。
川崎市猫虐待里親詐欺事件第2回公判(後半)_e0144012_3164599.jpg


私が聞いた、スキちゃん、キラちゃん、チビちゃん、ハナちゃん、コブちゃん、チップちゃん、ミスティちゃん、蘭丸ちゃん、グンちゃん、ニコルちゃん、私は名前を聞いていない子達、また、きっと名前も付けられることもなく殺された子達、どうかどうか安らかに。

より詳細で正確な傍聴記録は被害者の方のブログへ→【みりんたらさんのブログ・カテゴリ廣瀬勝海事件】




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by yukimomoko | 2012-04-27 03:17 | 動物に関する事件やニュース