2017年 05月 29日 ( 1 )

新之介

2017年05月29日22:49
新之介は2006年の保護子猫で、 ミクシイで知り合ったボラ友がプチ崩壊して、そこの子達を急遽みんなで引き取り、その中から私がチョイスしてなな猫ホームに分配された子でした。

その年はどんな年だったかと言うと、ゆきももこ宅は余命半年で里子に行ったアビ君が里親さんのもとで早春に亡くなり、ミクシイで人気者だった一葉が里子に出た後で、
春の子猫は殿下、キコちゃん、鯉太郎、カブ、ショウ太、新之介と同じ経緯で保護したさくらんぼちゃん、タケちゃん、ヒメちゃんなどがおり、
自分の猫はゆきちゃんなおちゃんももこちゃんも健在、のんのんも怪猫ぷーちゃんも元気。
みゃったはまだまだ小僧で、ポン太は口内炎で使ったステロイドの副作用で低血糖騒ぎになり、コタツの中でヒキコモリ生活を始めたという。。。
ボラ友では福井のチンチラペルシャ80匹多頭崩壊などがあり、世間でも広島ドッグパークの崩壊などがあった年です。

新之介と妹の鈴は風邪の後遺症で目が少しやられていて、しかも新之介は顔付きも模様もショボく、いかにも幸薄そうな不憫な顔立ち。
鈴は無事に里親さんの元にお嫁に出ましたが、新之介の里親さんはとうとう見つからず、なな猫さんちの正式な息子にしてもらいました。

そんなショボい新之介でしたが、気立ては本当に良い子で、あんな良い子は探してもなかなかいないくらいなのです。
数々の保護子猫に授乳して育ててくれた優しい保父猫の新之介。
いつも控え目で気がつくと後ろに佇んで、控え目に手をチョン…とかけてくれた新之介。


なな猫さん日記
5月8日
新之介が痩せてきて心配、昨日からゼイゼイ言ってる

5月12日
オヤジさんがかかりつけに通った甲斐があって、良くなって元気になりました

5月23日
また悪くなって、もう立てないし痙攣も起こした、失禁して大きな開口呼吸してもう、朝までもたないかもしれません…



翌朝心配でTELすると、まだ新之介がんばっていて、でも状態は悪いままで

かかりつけでは、貧血は少し良くなっていて肺炎が悪くなっているのかと。

聞いた様子も写真を見ても、もう助からない状態だったと思います。

なな猫さんが、強制給餌を泣く泣くやっていると言うので、もうそれはやらないで良いから、病院にも行かないで良いから、新之介の楽なようにしてあげて
点滴だけは苦にならないだろうから少し入れたら?体温が下がらないうちは大丈夫だから、なな猫さんも少し寝てください、となな猫さんに伝え、悲しい気持ちでTELを切りました。

何しろ私はいじらしい新之介が可愛くてたまらなかったので、何かしてあげれないかと思って夜に紙おむつを届けました。

ところが翌朝、新之介死んだよ…という報告はなく、新之介は嘘のように復活したのです。

なな猫さんの日記
5月24日夕方
普通に歩いて開口呼吸もなく、自分でチュールを何本も食べた後普通にのんびりした姿勢で久しぶりに熟睡している。猫の普通の寝方がこんなに嬉しいなんて!



なな猫さんは点滴をしたから?と思ったようですが、素の点滴だけで呼吸状態が劇的に良くなるのは腑に落ちず、これは肺炎と言うより何かしら気道に詰まっていたのではないか?点滴で脱水が改善されて、その詰まりを自力で排出する力が出たのか?

少し突飛な考えですが、そうとしか思えませんでした。

とにかく復活したなら良かった…!
亡くなる子達は、危篤の後一度復活して飼い主を喜ばせ結局死ぬ、という法則があるので少し不安はありましたが、何しろあれだけの危篤からスッと回復したので私も嬉しかったのです。

それから私も忙しくて気になりながらもそのまま連絡もせず。

28日(昨日)の早朝、なな猫さんからTEL。
「やっぱり呼吸状態が悪くて横になれない。なるとゼコゼコ始まってとても苦しそうで辛い。昨日(27日)かかりつけに診てもらったが肺炎は大したことないしワケがわからないと言われたのでセカンドオピニオンしたい」と。

そこで、朝イチでオヤジさんと新之介を迎えに。
呼吸状態が悪いと下手に動かすと心停止することもあるので怖いのですが、迎えに行った時の新之助は舌の色が真っ白で貧血がまた酷くなっている様子。
けれど呼吸はそんなに苦しげでもなく。
「横になるとね、急にゼコゼコなるんだよね。。」とオヤジさん。

車中もオヤジさんに抱えられたキャリーの中で大人しい新之介でしたが、見ていると確かに時々開口呼吸、肩呼吸の努力呼吸。
そして、喉の様子が食道狭窄の症状と似ているのです。あの、ノムちゃんやヒマワリを苦しめた食道狭窄。
(オヤジさんに、かかりつけで出された抗生剤を確認しましたが、ビブラマイシンではありませんでした。)

やっと病院に着き、その時もさほど呼吸は悪くありませんでしたが、病院が開くまで40分以上あったので、とりあえず酸素室に入れてもらう。

やっと診察時間になり、病状説明。
前日の病院でもレントゲンは撮っていましたが、取り合えずまた撮ることに。

レントゲン結果。。。肺炎も多少あるが大したことはない。それよりも食道と気道の分かれる直前の部位に何か異物がある、と。
異物が何かはレントゲンでは診断できないのですが、形からして腫瘍のような気がします、と。

正常なレントゲン…黒い気管がはっきり写っています
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新之介のレントゲン…気管が途中で何かに遮られています
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なんというか、半分読み通りで半分予想もしなかったこと。
私もオヤジさんも頭が真っ白になりました。

でも、これで腑に落ちました。
その異物が何かわからないけど、姿勢など何かの拍子で喉を塞いでしまうとゼコゼコなって、完全に塞いでしまったら酸欠になって痙攣を起こしてしまい、気道が通れば何事もないかのようにシャンとなるのです。
形がイビツぽいので、そういう事があり得ると。

もし、腫瘍だとしたら、町医ではオペ不可能と。
うちの院長先生はオペの腕は良いのですが、患部には血管や関節が入り組んでいるのでとても難しいのだと。

でも、腫瘍とは決まってないし…取り合えず今はどうしたら…

考えて、気管支に穴を開けて新之介の息が出来る処置はどうかと訊くと、それならやれるしやる甲斐はあるだろうし、その時に患部を目視出来るので、もし簡単に取れる物なら取れるだろうと。

それが一番良い気がして、オヤジさんに気持ちを聞くとオヤジさんも同意。

担当医が院長に確認している間、オヤジさんが「もし大学病院行ったらどんななるのかな…」と言うので
大学病院はそんなにべらぼうに高いわけではないけど、手術すれば20~30万くらいかかりそうだし、だからと言って助かるとも保証がないですよね…と答えると、「そっか…そっか…」と。

オヤジさんは助かるならお金がかかっても大学病院に行きたい気持ちもあったようです。

悩ましいところだけど、とにかく癌かどうかわかってからそれは考えましょう!と話していると
担当医が顔を曇らせて帰ってきて、「すみません、院長が、やりたくないって…」
施術自体は大したことないが、術後の管理が大変だから院長が嫌がっていると。

だって、やってもらわなくちゃ新之介はどうすれば?!と問うと

大学病院に予約してそれまでは、レンタル酸素室に入れるとか…などと薄情な事を言うので

だって!周りにいくら酸素があったって吸えなければ意味ないじゃないですか!可哀想じゃないですか!院長と直接話します!と強引に院長を呼んでお願いし、やってもらう事になりました。

でも器材を取り寄せなので、とりあえずは帰ることに。

正直、もし癌だったら気道確保してもそのうち食道も塞がってしまって食べられなくなって枯れ死するのか…と思いましたが、死に方で一番苦しいのは酸欠・窒息だと思っているので、枯れ死は自然死に近いと思うのです。

帰りの車中、少し活気が出てキャリーを出たがりオヤジさんに抱っこされて外を眺めていた新之介
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声なしニャアで何度も返事してくれた新之介
部屋に着くと、てけてけっと走って爪研ぎに行き、バリバリと爪をといで受診のストレスを発散していた新之介

あと少しがんばろうね!と言って帰ってきたのですが…今朝、オヤジさんが出勤した後、急に呼吸が悪くなって、なな猫さんの腕の中で絶命したそうです。

もし、施術してももしかしたら麻酔かけただけで死んでいたかもしれません。

昨日半日オヤジさんにずっと付き添ってもらって、車の中でもずっと抱っこしてもらって、
お家でなな猫さんに看取ってもらって、
最期はそんなに苦しまなかったようですし…新之介は幸せだったと思います。

いつも、死なれてもなかなか実感が湧かなくて…
ただ、取り返せない不安と喪失感で胸が苦しく、無垢な命の消え様があまりに立派であっけないのが辛く…

新之介にとってこれで良かったんだ、と思うのですが、やっぱり悲しくてたまりません。
とにかく本当に良い子でした。



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by yukimomoko | 2017-05-29 22:49 | 虹の橋に。。。