ゆきももこの猫夢日記

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【ビブラマイシン内服時の注意・食道狭窄】

去年、譲渡3ヶ月で返されたヒマワリが、先週から新しい里親さんの元でトライアルに入りました。
私は寂しくて堪らないのですが、ヒマワリも里親さんもがんばってくれているので私もがんばらないと(T^T)

元の里親にヒマワリが返されたのは、オソソが始まったヒマワリに愛情を持てなくなったからだったのですが、元里親さんがヒマワリを本当に返すと決心した理由は、ヒマワリが食道狭窄を起こして手に負えなくなったからでした。

当時、ヒマワリは鼻風邪を時々ぶり返し、元里親がかかっていた病院でビブラマイシンという抗生剤の内服薬を処方されました。

その後しばらくして、ヒマワリは食べ物が喉を通らなくなりました。
がつがつ食べても、しばらくしたら口と鼻から大量の粘液が溢れてきて、うっくうっくと何分も苦しんだ挙げ句全て吐く、という、食道狭窄の典型のような症状でした。

ところが、そのかかりつけでは食道狭窄を疑うことも出来ず、「どこも悪くない」と言っていたのだそうです。
採血もレントゲンも異常ありません、どこも悪くありません、と。

ヒマワリの食道狭窄の原因は、病院から処方されたビブラマイシン以外に考えられません。
ビブラマイシンは、テトラサイクリン系のとてもよく効く抗生剤ですが、食道壁や胃壁への刺激が強いらしく、投与後にたくさんのお水や食べ物を与え、確実に薬を胃に押し入れてあげないと、食道にへばりつき、その部位がただれて食道狭窄を起こす危険が非常に高いのです。

私は、半年齢くらいの中猫にビブラマイシンを投与後、水を5cc飲ませ口を開けさせて、喉の奥を目で確認したことがありますが、薬は通過しておらず、喉の奥にぺたっと貼り付いていました。
少しの水(5cc程度)では、ちゃんと飲んだと思っても水だけが通過していき、肝心の薬は食道にへばりついたままの場合もあるのです。
だから、飲ませる水の量は、中~成猫で最低でも10cc以上。
水よりも、ウェットフードや流動食を食べさせるほうがより安心だと思います。

ビブラマイシンが確実に胃に入っていても、数分もしないで吐き出す子もいるくらいです。空腹時に投与するのは避けたほうが良いでしょう。

この、ビブラマイシンによる食道狭窄は、成猫よりも子猫に多い病気と思いますが、ヒマワリは一歳近くで罹患してしまったし、東大の病院で聞いたら、大人の猫でも症例があるそうです。

軽症ならわかりにくいかもしれませんが、返された時点でもヒマワリの症状は、食道狭窄を疑うに十分なくらいのひどい状態でした。

それでも、元里親のかかっていた病院では、食道狭窄を疑うことすらしなかったのです。
ビブラマイシンを自ら処方していたにも関わらず、です。

元里親の話が本当なら、ヒマワリは正しい診断もされず、適した治療もされないまま、衰弱し肺炎を起こして死んでいたでしょう。
(返してもらって本当に良かった、それだけは元里親さんに感謝したいです。)

このように、普通の町医程度の獣医さんでは、経験や認識不足で見落としてしまいがちの病気がたくさんあります。

ビブラマイシン投与時の注意をせずに、簡単に処方する先生もたくさんいます。

愛猫の健康と命を守るには、獣医さんに頼りっ放しの言いなりでは足りません。

猫と飼い主さんがずっと幸せに暮らせるように、よく勉強し、獣医さんに意見や情報提供ができるくらいの飼い主さんが増えて欲しいなと思っています。

動画【元里親から返された直後のヒマワリ】


【獣医さんもあまり知らない子猫によくある病気】


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by yukimomoko | 2016-05-22 02:03 | 猫の健康・猫との暮らし