ゆきももこの猫夢日記

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ミルミルと里親さん

2016年12月26日22:11
FIP確定したミルミルは、2ヵ所目の病院で内服薬など必要な物を処方してもらって、ずっと自宅介護をしてもらっています。

へなちょこなミルミルにあまり精神的な負担をかけたくないこと、もちろん体力的な負担も、という理由ですが、実は2ヶ所目の病院から、ミルミルの病気が他猫に伝染る可能性があるという理由で、もう来てくれるな、と言われたのです。

ちょっとあり得ない話と思いますが、野良猫お断りの病院はざらにあるし、私の知っている杉並区の某有名病院でも、エイズキャリアの子をまるでパルボのように戦々恐々と診られた事があって驚いた事がありました。
なので、白血病キャリアやFIPの患者をそのように扱う病院があってもおかしくないのかもしれません。

初めての猫をたった3ヶ月で介護することになった里親さんには、精神的に支えてくれる人が必要でした。
私も一生懸命フォローしましたが、直に会ってミルミルを診ながら適切な説明をしてくれる先生が必要です。

でも、里親さんももう動物病院不信になってしまって、もうどこに行けばいいかわからない、どこにも行きたくない、と言いました。
それで、出来る限り自宅介護でがんばろう…という事になったのです。

その頃はまだ、里親さんはミルミルを絶対に助けたい!と思っていたし、私もFIPを克服出来るかもという希望を持っていました。

だからこそ、高いインターフェロンの治療も勧め(ワンクールの治療で5万以上かかりました)、里親さんが辛いと泣いても強制給餌をさせてきたのです。

どうしても、希望が捨てられなかったのは、ミルミルのFIP確定診断の検査結果が「未知の変化が起きているためコロナのバイオタイプ(FIPウイルス)が確認出来ません」と書かれていた事、もしかしたらミルミルのFIPは克服出来るタイプのFIPなのではないか、まだそこまでわかっていないウイルスなのではないか、と思ったからです。

ウイルスというのは見つかっていない物もたくさんあるし、種類も多いしその上どんどん変異していったりします。
例えば、C型肝炎というのが人の病気であるのですが、これは同じ肝炎でもA型、B型、C型と違うウイルスから引き起こされる病気で予後も全然違います。
この肝炎だって、昔私が働き始めた頃にはC型というのはわかっていなくてA型とB型だけだったのです。
でもしばらくすると、どうもA型でもB型でもないのがあるぞ、と言われ出して、それからしばらくその謎の肝炎は「非A非B肝炎」という呼ばれました。
それからある時、C型肝炎ウイルスがわかってやっとC型肝炎という病名がついたのです。
(厳密にはD型、E型、F型などありますが、日本でのウイルス性肝炎はほとんどA、B、Cの3種のようです。)

人間の病気ですらそうなのですから、症例も研究も少ない猫のなんか、未知の事がたくさんあるに違いない、だからこそ、発症したら100%助からないはずのFIPを克服したような子達の闘病ブログが巷にたくさんあるのではないか?
ミルミルもその子達のように助かるんじゃないか?と、どうしても希望が捨てられませんでした。

ステロイド(プレドニン)、抗生剤、腹水が溜まるのを防ぐ薬、食欲の出る薬、
必要な薬は出してもらいました。
強制給餌も、里親さんが頑張ってad缶を 1 / 1日食べさせていました。

でも、ミルミルの体重はどんどん落ちて、あんなに大きな子だったのに今ではたったの3.3Kgになっていました。

そして、最近私は、悔しいけれどもうミルミルは助からない…という現実を受け入れています。
たぶん、FIPだけでなくリンパ腫があるか白血病の発症も併発しているかなのだろう… 。

でも、里親さんはまだ諦めきれませんでした。
ミルミルが死ぬのは絶対に嫌です!私も生きていけません!だってまだミルミル暖かいのに!こんなに可愛いのに!と。。。
泣きながら強制給餌をしていました。

介護の中で何が一番辛いかって、やっぱり強制給餌だと思うのです。
されるほうもするほうも辛くて、それでもがんばって食べさせる意味は、助かる事が大大前提なので、助からないなら強制的にするのは可哀想なのです。
でも、でも、食べさせることをやめる事は死ぬという事ですから、やめ時というのはなかなか決心がつきません。

私はどう言って里親さんにミルミルの余命を受け入れさせたら良いのかと悩みました。
あまりに絶望させても気力を失ってしまいます。

とにかく、どこかもう一度探して病院に行くのが一番良いと思いました。

最大限の薬を使い、ad缶を1缶/日食べさせているミルミルの、今の状態…
貧血はどれくらいなのか、腹水はどれくらいなのか、最初に見つからなかった腫瘍は今も本当にないのか、
それらの結果によっては、里親さんが泣きながら強制給餌をする必要性がわかります。

それで今日、里親さんが自力で探した3ヶ所目の病院を受診。

今度はやっとやっと本当に良い病院だったようです。

先生は、ミルミルの状態を聞いてももちろん普通の患者さんと同じように診てくれました。
そして、ミルミルにはもう何もしてあげられる事はない、残念ながら回復の見込みがないと、
はっきり、そして優しく説明してくれたそうです。

それで里親さんも、やっとミルミルの状態を受け止めて、最期までミルミルと穏やかに過ごします。。。と決意を新たにしてくれました。


里親さんから送られてくるミルミルは、まるで天使のような穏やかな顔で、本当にそんなに悪い状態なのかと思うくらいに可愛い顔をしているのです。

先生も、ミルミルがこんなに穏やかな様子をしているのは、飼い主さんの献身的な介護があってこそだろう、インターキャットなどの高い治療も無駄ではなかったと思います、もっと自分に自信を持って、と誉めてくれたそうです。


今夜からミルミルの強制給餌はもうやめることになりました。
皮下点滴は続けます。


どうかどうか、里親さんとミルミルの残りの時間が少しでも長く、そして幸せになりますようにと…



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by yukimomoko | 2016-12-26 22:11 | 【コンデンスミルク】里親決定!