ゆきももこの猫夢日記

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乳癌を克服した雛菊ちゃん

うちの雛菊ちゃんは、ボラさんの餌場に急に現れた子で、捨てられた子のようです。
ボラさんが不妊手術のために病院で診てもらうと、【末期の乳癌で手の施しようがなく余命6ヶ月】と言われたそうです。
保護場所もなくリリースもできず、それから2ヶ月くらい病院に入れられてましたが、余命が短いならうちで看取るつもりで引き取りました。

でも、うちに来た雛ちゃんは毛艶も良くて太っていて、全然元気そう。
もっと衰弱してる子がくると思っていたのでこんな元気そうな子がきて、これから弱っていくのを見るのかと思うと正直言って後悔してました。
堪えられるかどうか全然自信ないし。

布団に入って添い寝してくれる雛ちゃん。
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とにかく余命わずかで手の施しようがないなんていまいち信じられず、何箇所かの病院で相談しました。

乳房の切除も2箇所しかしてなく、他、一箇所に小さいしこりがあるけど、あとはなし。
転移してるなら余命がどうとかという話も出て当然だと思うけど、転移している感じもしない。
(乳癌は肺に転移する確率が高いが、雛ちゃんの呼吸はいたって普通。)

思った通り、胸のレントゲン写真はとてもきれいでした。

でも、今あるしこりが悪性なら、やはりほっといては死んでしまう。

内臓系は腎機能がやや悪。
心肺は心臓の雑音が若干あり。
手術には十分耐えてくれる。

手術して、転移してなければあと数年は生きてくれるはず。
と、信じて、手術の決心をしました。

その手術をどういう方法でやるのかがまた問題でした。

乳癌の手術は、ざっと分けて
・しこりができるたびに部分切除するもの。(一回の手術の負担は少ないが再発のたびに何度も麻酔しなくてはいけないし、転移すればアウト。)
・とりあえずしこりのある乳房だけ摘出するもの。(デメリットは上記とほぼ同じ)
・しこりのある側一列の乳房を取り、回復してからもう片方側一列の乳房を摘出するもの。(手術の負担は多少上がるが、左右全摘よりは軽い。しかし片方術後から次の手術までに肺転移すれば手術の意味がなくなる。)
・左右両側一列の乳房を全摘出するもの。(負担が大きくリスクが高くなるが、転移前なら再発の可能性はほぼなくなる)

雛ちゃんのしこりは、小さくても育ちが早く、また、部分切除してもすぐに新しくしこりができるという状態でした。

で、私は、転移が怖くてたまらなかったので、一刻も早く全摘を希望したのです。
けれど、どこの先生もリスクが高いという理由で全摘を嫌がり、右片側一列全摘でさえ、「リスクが大きいし片側取ってもまた片側にできる可能性がある」と言ってあまり乗り気でありませんでした。
何をしてもあまり余命に影響しないと言うんです。

でも、私は今の段階で諦めるには早すぎるという気持ちが捨てられず・・・
たしかに全摘は傷も大きくなるし、切除する部分が大きくなるので縫合するために皮膚をぎゅうぎゅうに引っ張って縫わないといけないので、やせっぽちの雛菊ちゃんにはかなりきついって思う。

かなり悩みました。
でも、最後のつもりでもう一箇所、他の病院に診てもらったら、そこの先生は「両側全摘」をしたほうが良いと言ってくれました。
転移もなく、しこりも小さいなら完治の可能性はあると。

手術の日は心配で心配で・・・数日入院の間はしょんぼり程度でもちゃんと食事してくれた雛ちゃん。
1週間ほどで元気に退院してくれました。
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術後の創部。
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それからはリンパ転移も肺転移もなく、おかげさまでもうすぐ2年経ちます^^

ただ、同じ先生が手術した別の子は、助からなかった…、と先生が言われていました。
やっぱり生命力の強い子、他臓器機能が良好なこと、癌の大きさや育ち具合など、色々兼ね合わさってくるのでしょう。


今の雛ちゃんは、寄る年波ですっかりお婆ちゃんぽくなって、慢性の下痢と口内炎で痩せてしまいました。
夏にはもうお別れ?と覚悟した日もあったんですが、何とか乗り越えてくれました。

秋になって食欲が戻って、私におねだりしている雛ちゃん。
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もっと美味しいものちょうだいな、の雛ちゃん。
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食い意地はあって私をストーカーするんだけど、歯が痛いみたいで十分食べられません。
でも今の状態で抜歯するのはさすがに怖いなあ><

できるだけ長く一緒にいたい、可愛い可愛い雛ちゃんです。
by yukimomoko | 2008-10-19 12:29 | 猫の健康・猫との暮らし